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アメリカのビーズの歴史Vol.1

ネイティブ・アメリカンのビーズ文化とデザイン

ビーズはネイティブ・アメリカンにとって最も重要な芸術表現のひとつです。

しかし歴史は以外と新しく、ヨーロッパからガラスビーズが入ってくるまでは、木の実、貝、ヤマアラシのトゲ、動物の爪、角、骨、石などの自然物が代わりに使われていました。

 

ビーズワークの原形となるヤマアラシのトゲ細工(以下クィルワーク)は、18世紀ビーズが本格的に入ってくるまで中心となって行われていました。これは他の文化では例のないユニークなアートです。

 

ヤマアラシは北米の森にすむ動物で、体は全身鋭いトゲ(クィル)に覆われています。 このトゲは中が空洞になっており、ネイティブ・アメリカンはこれを草木で染め、平たくしてから皮に刺しゅうしていました。

 

ラコタ(スー)族の伝説では、ある女性の夢の中に霊が現れてこの技法を教えた、と言われています。

よってクィルワークは神聖なものであり、部族の中でも選ばれた女性のみに伝授されたのでした。

デザインは多くして作者の夢に現れたものであるため個人の財産とみなされ、他人が真似をすることは許されませんでした。

 

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デザイン

 

ビーズは当初、このクィルワークの補助的な役割しかありませんでしたが、19世紀に入ってより多くの交易人や開拓者が流れ込んでくるとともに多種のビーズが紹介され、しだいにクィルワークにとって変わることになります。

ビーズ文化が最も栄えたのは、大きく分けて北東部森林地帯と中西部平原の部族の間でした。

イロクォイ、クリー、オジブワ族に代表される森林の部族はヨーロッパ文化の影響による花模様のデザインを発展させました。

一方、ラコタ、シャイアン、クロー、ブラックフット族に代表される平原の部族は幾何学模様を発展させたのでした。

 

 ビーズ文化は19世紀後半に全盛を極め、その装飾は衣類、装身具、馬具、生活用具、宗教用具に至るあらゆるものに及びました。

 

ビーズワークには色々なデザインが使われていますが、それぞれの意味あいは作り手の解釈によっていくらかの違いはあるようです。

 

ティピーやパイプバッグに見られるデザインのひとつに「馬のひずめ」があります。

 

その昔、平原の部族間では敵対する部族から馬を盗みあうことがよくありました。

戦いに参加し手柄を立てたり、バッファロー狩りで獲物をしとめたり、敵の馬を盗んだりして初めて若者は大人として認められたのです。

盗んだ馬の数は勲章であり、「ひずめ」模様の数で手柄を誇っていたわけです。

 

伝説によると、世界にまだ陸地がなく海しかなっかた頃、最初の人間は亀の背中にのって助かり、やがて亀の背中が大地になっていったと言われています。

ネイティブ・アメリカンは全ての生き物は大地から生まれるがために、母なる大地という言い方をします。亀はそんな大地を象徴しているのです。

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